第十一回 「ドラゴンクエストVR」はファンタジー世界で気遣いをしまくるゲームだった

 

■最強VRゲーム「ドラゴンクエストVR」をやってきたぞ

 

相変わらずVRにドハマリしています。

 

しかし現状、数万円程度で買えるVR機材では、そこそこの画質&そこそこのリアル感。未来が近づいてきているという期待感はあるものの「これぞ仮想現実!」とまではいかないというのが正直なところ。

 

そうはいってもエロ&ゲームくらいにしか使い途がない機材に数十万円もかける財力もないし……。

 

ということで現在、最高に近いクオリティのVR体験ができるであろう施設「VR ZONE」に行ってきました。

 

VR専門のゲームセンターというか、テーマパークというか、そういった感じの施設で、なんつっても入場料だけで800円+1ゲーム遊ぶのに1000円前後かかるという、なかなか強気な値段設定。こりゃあ、相当バーチャルでリアリティな体験ができること必至でしょう。

 

お目当ては「ドラゴンクエストVR」。要はあの「ドラクエ」の世界をVRで体験できるというすごそうなゲームです。

 

家庭用のVRゲームって、3Dの世界に没入はできるものの、歩くのも攻撃するのも結局は手元に持ったコントローラをチョコチョコ動かすだけ。せいぜい棒状のコントローラーを振り回したりする程度で(それでも棚に飾ったフィギュアなどをなぎ倒してしまいがち)リアルに自分の足で歩き回ったりできるわけではないんですよね。

 

ところが「ドラゴンクエストVR」は、実際に自分の足でVR空間を歩いて、剣に見立てた棒コントローラーを振り回して敵と戦えるらしいんですよ。ザ・未来!

 

それだけにプレイ料金もザ・未来で、1プレイ(約20分)3200円。入場料と合わせれば計4000円也!

 

「浅草花やしき」だったら入場券+フリーパスを購入しても3200円で一日中遊べるっつーのに、約20分で4000円とは! 見せてもらおうじゃないか「花やしき」以上のコーフンを。

 

■目隠し状態で気を遣い合う優しい世界……?

 

 

集合場所でゲームの説明を受ける。このゲーム、4人1組でパーティーを組んで冒険をするため、その場で初対面の人たちとパーティーを組ませられ、戦士、僧侶、魔法使いという、お馴染みの職業を話し合いで選ぶことに。

 

職業が決まると、剣っぽい棒コントローラーと(魔法系の職業だと杖っぽいコントローラー)、盾っぽい板状のコントローラーを渡され、ランドセルっぽいカバン(重い)を背負わされる。この中にVR用のコンピューターが詰まっているらしいのだ。

 

続いて、ちょっとした体育館ほどの広さがあるホールに案内される。なーんにもない空っぽの空間。確かにここだったら、歩き回って、剣を振り回しても大丈夫そうだ。

 

ここでいよいよVRゴーグルを装着させられて、ドラクエの世界にGO!

 

手に持った黒い棒&板は、VR空間の中では剣と盾に。さっきパーティーを組んだばかりの地味そうなルックスの若者たちも、鳥山明キャラっぽい僧侶や魔法使いに変貌。おおっ、ボクは今「ドラクエ」の中にいる!

 

VR空間の王様から「世界を救ってくれ」的なことを依頼され、いよいよフィールドに。

すると、遠くからモンスターたちが迫ってくる!

 

理想としては、ダダダーッと駆け寄って、ズバーッと剣を振るいたいところだが、要は目隠しされた状態で体育館に放り出されているような状態だ。

 

さっき、ホールの様子は見ているので、段差や障害物などはないと分かってはいるものの、それでも思い切って歩き回るのはなかなか勇気がいる。

 

ましてや同じホール内に他のプレイヤーもいるのだ。ドーンと体当たりしてしまったら申し訳ない。

 

一応、現実の他のプレイヤーとの距離は、VRの中で見えているキャラクターとの距離感と同じと説明されている。

 

要は、VR中で僧侶や魔法使いにぶつからないように歩けば、現実世界のプレイヤーともぶつからないハズ……なのだが、この「VRの中での距離感」というのがイマイチ信用できない。

 

現に、僧侶のVR端末が途中で調子が悪くなってしまい、さっきから棒立ちのままプルプルと震えているのだ。こうなると現実の僧侶役プレイヤーがどこにいるのか知る術はない。そこに棒コントローラーをフルスイングしたら……、ちょっとした暴行事件だ。

 

モンスターと戦わなくちゃ! でも、思い切って歩き回れない。

 

結果、優しきプレイヤーたちが編み出したプレイスタイルは、前方にそーっと手を差し伸べながら「メガネメガネ……」状態でゆっくりと移動し、「アラレちゃん」がウンコをツンツンするくらいのソフトなタッチでモンスターを攻撃するというもの(力いっぱい振らなくても、棒コントローラーがモンスターに触れさえすればダメージは与えられるので、これでもオッケーなのだ)。

 

「すみませーん、そこ通りますよ」そろそろ、ツンツン。

 

「すみません、ホイミをかけて頂いてもよろしいでしょうか?」

 

「死んでしまって申し訳ありません! ご迷惑をおかけします!」

 

VRゴーグルの中には確かにアレフガルドが広がっているのに、そこで戦うボクたちは気遣いしまくりな日本人だ。

 

ファンタジー世界でスカッと爽快にバトルするつもりが、目隠し状態で気を遣いまくるだけでプレイ時間は終了。これで4000円……。

 

 

この手の、実際に身体を動かしてプレイするVRゲームを本気で楽しむためには、映画『レディ・プレイヤー1』に出てきた360°対応できるルームランナーみたいな機材、そして「他のプレイヤーをぶん殴っちゃうかも……」なんて心配することのない強靱な精神力が必要そうです。

 

 

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