第17回 愛を感じた本の旅(トロント・NY編)

 

 

 

本屋は小売り、客商売。世間が休日のときこそ働き時なので、暦通りに休むことはできません。もちろん5月の10連休も毎日仕事でくたくたでした。でも、その代わりにピークを避けたり、チケットの安い時期に動けるというメリットもあります。

 

さて10連休が終わってすぐの週末、カナダ・トロントで毎年2日間にわたって開催されるTCAF(トロント・コミック・アート・フェスティバル)に参加してきました。その名のとおり、コミックを中心とした本のイベントです。
http://www2.torontocomics.com/

 

 

カナダだけでなく、世界各国から出版社や書店、アーティストが集まって、それぞれのブースで自分たちがつくっているコミックやアートブックを展示販売します。

この即売会のメイン会場はトロント市内の図書館なのですが、近くの別の建物でもトークイベントやサイン会などが開かれて、すべてのブースやイベントをまわるのは不可能といっていいほどの充実ぶり。

 

本屋の私にとって、こうしたブックフェアはとても貴重な機会です。メールで送られて来る新刊案内や、ネットで調べただけでは出会えない作家を知ることができるし、なにより本そのものを手にとれるのが嬉しい!

 

トロントに着いたときは、空が広くて、道も広くて、人があまりいない静かな町……という印象だったのですが、TCAF会場は人・人・人…人であふれてかえっておりました。

これだけの人数の人たちが、全員(といっていいでしょう)本好き、コミック好きなんて。言葉も人種も生活習慣なんかも違うのに、1冊の本を介して会話が生まれて、互いの心が動くなんて。

商品としてたくさんの本に接することができること以上に、胸が熱くなる体験でした。

 

 

ところ変わってニューヨーク。

イベントを無事終えたあと、せっかくだからと同行者たちとNY観光をすることにしました。

カナダと米国は互いに広大な国なのですが、それぞれの都市、トロントとNYは飛行機で2時間くらいの距離。

TCAFにはNYからもお客さんが来ていて、米ドルでの支払いがあったり、カナダドルに米ドルコインが混じっていたこともありました。出入国は厳しかったけれど、感覚的には近いのかなと思いました。

 

NY観光といっても、主には書店めぐりです。ざっと二日間でまわった書店リストです。

 

zineやアートブック中心のprinted mutter
https://www.printedmatter.org/

 

1927年から続く歴史ある個人書店 THE STRAND
https://www.strandbooks.com/

 

フィギュアやグッズも豊富なコミック専門店FORBIDDEN PLANET
https://www.fpnyc.com

 

世界各国のインディコミックを扱うDESERT ISLAND
https://desertislandcomics.tumblr.com/

 

DIY、パンク、フェミニズムのzineを多く取扱うQuimby’s Bookstore
https://www.quimbys.com/

 

いちおう回るのに悪くない固まりと順番で紹介してみました。

 

NYの町の公園やビルを見るにつけ、やっぱすごいなぁ…こりゃやっぱ世界一の都市だわ!という驚きと同時に、格差社会の世知辛さも正直ひしひしと感じました。観光客だから楽しめる、お金を使うからこそ享受できる文化はとても豊かなものでしたが。

 

とはいえ無料で入れる美術館や公共図書館(下記URL参照)や、そこここにベンチが置いてあったり、ちょっとした公園があったり、もしかしたら東京より町のつくり自体は優しいかも?

 

もうこんな図書館で勉強したら秀才になること間違いなし。こんな素晴らしい場所見たことなかった、ニューヨーク公共図書館・本館
https://www.nypl.org/

 

アーリーアメリカンのキルトや生活雑貨、無名の人の油絵や肖像が等を展示するアメリカン・フォーク・アート・ミュージアム
https://folkartmuseum.org/

 

以上、ちょっとしたまとめサイトみたいになってしまいましたが…本を愛し本に愛された旅の記録でした。