第二十四回 「ボクがモテないのは男子高だから」と思えるうちが幸せだった

 

 

 

■環境の問題ではない、「人による!」

男子高生が抱きがちな希望……というか、妄想。「共学校に行っていたら彼女ができる」問題。

確かに、右を向いても左を向いても男男男……という男子高では彼女なんてできる気配は皆無。対して、「共学校ではクラス内でカップルが誕生して授業中でもイチャイチャしている」なんて話を聞いちゃうと、「彼女ができない」理由を環境のせいにしてしまっても無理はないだろう。

ただそれは、神が与えたもうた優しい言い訳なのかも知れない。

人生でもっとも性欲がみなぎっているであろう高校3年間、無異性空間で過ごすというのは確かに苦行みたいなもんだが、「彼女ができない」という悲しみを「男子高のせい!」と言い訳ができるのは幸せともいえるのだ。

よくよく考えて見れば、共学校に進んだ中学時代からの男友達、だーれも彼女なんていなかった。

「共学でしょ、女の子紹介してよ! 紹介してよ!」

「そういうことができるかどうかは、人による!」

「え、共学高なのに人によるの!?」

「……人による(涙)」

ボクが女の子と仲良くできなかったのは「男子高だから」という要因もなくはないだろうが、それ以上に「ボクの属していたコミュニティーに問題があった」と気付いてしまった。

村中の人が食料難に苦しんでいる飢餓の村でご飯が食べられないのは、それはそれで苦しいのだが、一部ブルジョアジーが腹いっぱい食べているのを見ながら、自分だけお腹を空かしているという状況もかなり苦しい。空腹のつらさは同じだが、精神的なダメージは後者の方がデカイだろう。

何となく「環境のせい」という言い訳ができる男子高生のボクらよりも、共学という環境は整っているのにモテない人は「自分のスペックや性格が原因!」という現実を、非常なまでに突きつけられてしまうのだ。

■今モテてないヤツは、大学に行ってもモテん!

「オレもいないけど、周りのみんなも彼女いないし、平等でいいよねー!」と、平穏な気持ちで過ごしていた男子高時代だが、最近になって、当時の同級生から衝撃的な告白を受けた。

「いや、あの頃、彼女いたよ」

えーっ! 当時はそんな様子、おくびにも出してなかったじゃん!

「言ったら嫌われると思って」

今からでも嫌ってやる……! 聞くと、予備校で開催されていた夏期講習で出会って付き合ったんだとか。勉強をしろ! 勉強を!

ボクが20年以上前の話で怨嗟の炎を燃え上がらせていると、同席していた他の友人たちも「実はオレも」「オレも」みたいなカミングアウト大会に。みんな、女子高の文化祭やらバイト先やら、何だかんだ色んなところで出会っていたのだ。「男子高だから彼女がいなくて当然」というのは、ボクの完全なる思い込みであった。

特に、女子高の生徒相手だと「男子高生だから」というのが、むしろプラスに働くこともあるとかないとか……。今さらそんな情報を知ったところでまったく無意味だが。

これで分かるように、自分の置かれた環境で諦めちゃったり、焦ったりしてもあまり意味がない。すべては「人による」ということ。しかし「ただしイケメンに限る」というわけでもない。要は行動力の差なんだろうな……。

ちなみに、男子高生が同じく抱きがちな「共学の大学に進学すればすぐに彼女ができる」も大嘘だ(ソースはオレ)。

男子高時代に女子とまったく交流を持てなかったヤツは、共学の大学に入ったくらいではどうにもならない。むしろ女性免疫が落ちちゃっているため、まともにコミュニケーションを取れなくなっているので、マイナスからのスタートだ。

ボクも、あまりに女性と何を話したらいいのか分からなくて、「好きなキン肉マンの超人はなに?」とか「生理は2日目が重いってホント?」みたいな、女性受け最悪の話題を振って嫌われまくっていた。

現在「今は男子高だから彼女がいないけど、大学に行ったら……」とか考えている男子高生よ、大学に行ったらじゃなくて、今すぐ行動を起こすべし! 周りに女性がいたからってモテるわけじゃないぞ!